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炭素循環の実際にある”水汲みモデル”は動的平衡現象を分りやすく説明するモデルとして非常に適切だと思います。すると、そこで模式的に示されているBと、「というわけで、大気中の炭素は5.5−2−0.2=3.3ギガトンずつ、毎年増加していることが分かる(つまりA)」という記述は矛盾するのではありませんか。また、「IPCCの計算で,排出量を毎年減少させないと(緑色)、大気中炭素量が頭打ちにならない」のもおかしいのではないですか。このように、説明に混乱と矛盾が生じているのは,「化石燃料の消費に伴う炭素フローは、動的平衡状態を常に近似的に保ちながら循環している(これは妥当)とする一方、自然界のフローはそれとは独立に静的平衡状態にある(全く不自然)とみなしているからではないでしょうか。よく混合する気体である、二酸化炭素が、このようにソースが違うからといって,異なる2つの循環経路をとるとは到底考えられません。
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