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マンション長期修繕計画の見直し
投稿者:
HP管理員
投稿日:2007年 2月16日(金)11時56分5秒
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≪YOMIURI ONLINE 住まいの相談室 より≫
マンション管理組合の役員をしています。規定により、5年ごとに長期修繕計画を見直すことになっていますが、一般的に最初の5年で、どのような項目を見直せばよいのでしょうか。今目に付くのは、見積もり落ちなど予算的に増えることばかりで、住民の方を納得させる材料がないのですが…。
長期修繕計画の見直しは、建物や付帯設備など個々の箇所について細かいチェックが必要です
標準管理規約によれば、マンション分譲会社が分譲時に、管理組合に引き渡す長期修繕計画(以下「長期修繕計画原本」とします)は、30年間となっています。また、その後管理組合で5年毎に見直す長期修繕計画は、25年間以上を作成のこととなっていますので、ご質問の最初の5年目の見直し作業は、既に分譲会社から引き渡された最初の30年間分の長期修繕計画のチェック作業が、主な作業になります。
以下にチェックポイントを列記します。なお、マンションの長期修繕計画は、それぞれの建物形状、仕様、管理状況によって異なりますので、ここでモデルとしたマンションは、10階建て100戸程度を想定致しました。
1)[長期修繕計画原本]は30年間になっているか。
分譲会社作成の計画が30年間になっていない場合は、1回目の見直しで不足年度分を作成する必要があります。
2)毎月の1戸当たりの修繕積立金が1万円以下の場合
マンション保全診断センターの試算では、3LDK〜4DK程度のマンションで100年間住み続けるには、毎月の修繕積立金が1万7千円程度必要とのシミュレーションが出ています。長期修繕計画項目を確認し、給排水設備、電気設備、エレベーター設備、機械式駐車場設備等の項目が欠落していないか、確認が必要です。
3)大規模修繕工事が12年毎に2回目まで実施するものと計画されているか
建物大規模修繕は計画修繕と考え、経年数の12年、24年、36年と、12年毎に実施するものとして計画致します。1回あたりの費用は、1住戸80万〜130万円程度が入っているかどうかを確認します。
なお、建物大規模修繕の主な項目は、屋根・廊下・階段・バルコニーの防水工事、タイルや塗装仕上げの外壁面補修工事、鋼製手摺・鉄骨階段等の鉄部やプラスチック製の水槽類・配管類等の鉄部塗装工事からなります。
4)外部鉄部塗装工事が4〜6年毎に実施される計画になっているか
雨がかかる部分の鉄部塗装は、建物大規模工事の他、4〜6年毎に塗装が必要です。
5)塔屋、屋上等屋根部分の防水層のトップコートが4年〜6年毎に実施される計画となっているか
トップコート塗り替えが、漏水10年保証の条件になっている場合があります。
6)給排水設備工事項目で落ちているものは無いか
(1)給水ポンプの交換(約20年毎)
(2)受水槽、高置水槽の交換(約25〜30年毎)
(3)共用部給水管(立管・横引管・バルブ類・地中埋設管)の交換(約30年頃毎)
(4)集中検針盤の交換(約25年毎)
(5)共用部排水管(立管・横引管・地中埋設管)の交換(約25年〜30年毎)
(6)排水ポンプの交換(約10年毎)
(7)浄化槽の交換(約30年毎)、水中ポンプの交換(約10年毎)
(8)電気室や機械室、集会室、管理事務所等の換気ファンや冷暖房機器の交換(約15年毎)
(9)消火設備で消火ポンプ(約20年〜30年毎)、消火栓箱(約20年〜30年毎)、消火配管(屋内配管、地中埋設管 約30年毎)
(10)ガス配管設備の交換(約30年毎)
7)電気設備工事項目で落ちているものは無いか
(1)自家用受変電設備の交換(約30年毎)
(2)各種電灯盤・動力盤の交換(約30年毎)
(3)屋内照明器具や外灯の交換(約15年〜20年毎)
(4)テレビ共同受信設備のアンテナ・増幅器・ケーブル・分岐分配器類の交換(約15〜30年毎)
(5)インターホン、オートロック設備の交換(約15年〜30年毎)
(6)非常放送のアンプやスピーカーの交換(約30年毎)
(7)自動火災報知設備の交換(約15年(感知器)〜30年毎)
(8)避難ハッチ・梯子の交換(約15年(鋼製)〜30年(ステンレス)毎)
(9)避雷設備の交換(約20年〜30年毎)
8)エレベ−タ−の部分改修または全面交換(約25年〜30年毎)
9)機械式駐車場設備の屋外設置型の交換(約25年毎)
10)共通仮設(足場等)については、塗装工事やシーリング工事が発生毎に計上されているか
11)長期修繕計画見直し費用(4〜5年毎)
見直しには建物、給排水、電気設備の簡易診断を実施するため、その費用を見直し費用に計上する。
12)建物大規模修繕のための建物診断費用
大規模修繕予定年度の1〜2年前、12年毎。
13)給排水設備診断費用(経年20年以降、給水管更新や排水管更新等部位毎の修繕時期の前に診断実施)、電気設備診断(経年25年以降、部位毎の修繕時期の前に診断実施)
14)建物大規模修繕のためのコンサルタント費用
大規模修繕予定年度の1〜2年前、12年毎。
15)建物大規模修繕のための工事監理費用
大規模修繕予定年度、約12年毎。
建物の長期修繕計画の作成依頼先は、管理会社の技術部門や改修設計を得意とする一級建築士事務所が、また給排水・電気設備・防災設備に関する長期修繕計画の作成依頼先は、建築設備士、一級管工事施工管理技士、一級電気工事施工管理技士を擁する管理会社や設備設計事務所が該当します。
なお、第三者機関としては、高層住宅管理業協会「マンション保全診断センター」にて建物診断の他、給排水・電気設備、防災設備に関する診断と長期修繕計画の作成を管理組合から受託しています。
また、長期修繕計画作成の参考資料として、分譲後2〜3年程度で現在の長期修繕計画を見直しすることを目的とした「長期修繕計画案作成の手引き」((社)高層住宅管理業協会編 18年1月改訂)が、建物修繕費用、給排水、電気設備、防災設備修繕費用の複合単価や専有部分と共用部分等の区分の仕方の図面説明や、実際の長期修繕計画書の作成方法を具体的に説明しています。
最後に長期修繕計画は、マンションの将来を左右する重要なものです。近年長期修繕計画立案の重要性が認知されつつありますが、まだまだその内容に至っては相当な開きがあります。分譲後、管理組合が設立された時点のできる限り早い時点で内容を確認して、不十分な修繕項目は追加見直しし、以後の修繕計画の一貫性が重要になります。そして、修繕計画に基づいた適切な修繕工事を実施することにより、マンションの耐久性の向上、より快適な生活環境の維持・向上に結びつけていただければ幸いです。
http://www.yomiuri.co.jp/homeguide/soudan/20070213hg01.htm
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